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第二回目の猫会議の議題に上がったのがみよちゃん事件でした。
みよちゃんは千葉県のあるお寺の飼い猫で、推定年齢10歳の活発で元気な可愛い猫でした。しかし半年前のある日、首を曲げたまま倒れそうになりながらも力を振り絞ってお寺に戻ってきました。驚いた住職はすぐに懇意にしているNさんに頼み、みよちゃんを動物病院へ運びました。みよちゃんは精密検査を受けましたが、院長先生から、金属バットのようなもので頭を殴られた形跡があり、左脳がやられているため右半身が麻痺しており、完治する見込みは薄いと告げられました。みよちゃんは一週間ほど入院しましたが、その後いくらか持ち直したので、お寺の住職とNさんが話し合った結果、みよちゃんはNさん宅で他の猫たちとともに生活することになりました。今でも首は曲がったまま、自由に動くことはできません。そして、あんなににんげんが大好きな猫だったのに、にんげんを見ると不自由な体で威嚇するので、にんげんの方が引いてしまうそうです。みよちゃんは目下ステロイド注射や薬に頼って何とか生活している状態です。
虹の橋の猫会議でこの件が大きな問題になりました。たーちゃんを始め出席した猫たちは、「どうしてにんげんに好意的な猫に危害を加えるのか。僕たち猫はにんげんとの共生に努めているのに、みよちゃんに危害を加えたにんげんをどうして神様は見逃すのか。にんげんだから大目に見てもらえるのか。そんな差別はおかしい」と怒り心頭に達していました。僕だって怒っています。こんなことは僕が生活している世界では日常茶飯事らしいですが、猫にだって安心・安全な生活を送る権利はあるはずなのに、どうしてこんなことが許されるのか・・・
出席した猫たちの意見が一通り出終わった後、さっちゃんがとっても興味深い話をしてくれました。(以下、「みよちゃん事件2」に続く)
ガンバ(2世)
平成28年8月11日
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